松野莉奈ちゃん

私立恵比寿中学 出席番号9番松野莉奈が亡くなった。18歳の女の子の死は世間に知られ多くの人が彼女の死を悲しんでいる。
私はりななんが好きだ。そして私立恵比寿中学が大好きなのだ。松野莉奈が亡くなった。
推し なのか。推しは、鈴木裕乃だった。私立恵比寿中学を卒業したメンバーだった。スタダ全般がすきな私だが特に私立恵比寿中学が大好きだった。なんでこんなにまっすぐ育てるの?と思うほどの純粋さと、大人を巻き込み、人なつっこい女の子たち。大人を報いている清々しさもあった。いい意味で大人を、世間を騙している爽快感があった。私立恵比寿中学というアイドルなんて見たこともなくって、私は惹かれた。
ユーチューブにアップされた動画を見たり、曲を聴いたりしていた高校生。すきな曲はたくさんあった。メイキングの9人をみて嬉しくなったり、私立恵比寿中学がとにかく好きだった。
これから、ライブにたくさんいけると思っていた。春ツアーに行こうかなとも思っていた。その矢先に松野莉奈が亡くなったという記事をツイッターで見た。布団の中で。
信じられないというより、信じていなかった。まったく現実味のない話で、私は夜まで1つも信じていなかった。検索しても、松野莉奈さんのご冥福をお祈りしますという文の、りななんの画像の添付されたツイートばかりで吐き気がした。なんだこれ。みんな何言ってるんだろう。と思ったけど私は信じなかった。
その後の夜のニュース番組で松野莉奈のニュースが流れた瞬間、やっと現実だと思った。涙がでた。びっくりするくらい泣いていた。現実と夢の狭間で信じられるものは彼女でもなく自分でもなかった。
泣き虫のりなが、一人で天国で泣いているんじゃないかな、とか 寂しくて寂しくて、りなが一番びっくりしてるんじゃないかな、とか、メンバーは大丈夫かな、かほりこ、なによりあやちゃんは大丈夫かな、とか、りなの未来を思って泣いた。
メンバーがこれからの人生こんな思いを背負って生きるのは酷すぎる。メンバーを思って泣いた。

でも私は携帯をいじったり、テレビを見て笑ったり、友達と会ったり普通の生活に戻っている。りなの事を考えてはいるが、私は普通の生活をしている。戸惑いと、残酷な気持ちがある。私に悲しむ権利があるのか。ファンクラブにも入っていなかった。私は普通の生活に戻っているのに。そう何度も思ったけど、一所懸命に生きている18歳の女の子の死を悲しむのは全員だなと思った。りなのことが少しでもすきな人、知らなかった人、曲は聴いていたという人、誰しもが悲しむことなのだ。悲しんでくれ。とさえ思った。りなの死を悲しまないと、救われない。

人が死ぬということはパワーを使うことだ。りながいなくなって寂しい、悲しい。私より悲しい人はこの世にたくさんいる。でも私はとても悲しい。

松野莉奈に、一人のアイドルに、生かされている。